キュン♪

手賀沼沿いの 夜の坂道。
雨上がりで気温が高いのか 一面もやが立って視界が悪い。

「わ すごい 霧。」
「ほんとだ。 ・・・・・でも僕 こういうの好きだよ。」

後ろ座席から 身を乗り出して 低い声が 言う。

キュン♪

なんだか 胸が キュン♪となる。
この日は 病み上がりで 正直 運転したくなかった。
しかも この霧。 でも 彼のこの一言が 不思議な 安心感を与えてくれた。
俄然 夜のドライブが楽しくなった♪

「基本的にね 夜行性なんだよ、僕。」

「え?そうなの? 意外だ。」

「夜の方が 元気になる。」

「へえ そうなんだ・・・・で なにするの?」

「いや、べつに。」

何気ない会話が 楽しい。
彼のこと これまで あんまり 知らなかったなぁ。

最近 2人で 出かけることが 増えたせいか 
無口な まーくんが 行き帰りの車中 すごく私に話してくれるようになった。

ミレニアムなまーくんは ねもとパーティの小学6年生。
44才も年の差があって 孫みたいなもんだが・・・・(笑)

「ねもっさん コンクールの曲決まったよ。」
4月に 今年の吹奏楽コンクールの曲が決まると すぐに 聞かせてくれた。 キュン♪

全国大会まで進んで 最優秀賞を取った演奏も すぐにCDで 聴かせてくれた。
キュン♪

まーくんは 小学校の吹奏楽で パーカーションをやっている。

2006年に アビスタホールで ねもとパーティの発表会どんをやった時
足利から 前拓くんのボサボサ座を招いて 太鼓のワークショップをやってもらった。
幼稚園のまーくんは 双子のお兄ちゃんお姉ちゃんの発表を見に来ただけだったんだけど
夢中になって ばちを叩いていた。 あれが まーくんの 太鼓との出逢いだ。

お兄ちゃんのゆうきが 市柏の吹奏楽で パーカッションをやってたこともあり
ねもパの ママや 子どもたちが ゆうきを追っかけて 聴きに行ってることもあって
吹奏楽の話題は 話しやすいのだろう。

まーくんは ちょっと前までは マルコメくん だったのに
去年の夏休み 家族でフランスへ行ってから? なんだか シュっとした かっこいい青年になって
みんなで びっくりした。

「ねえ ねもっさん あの太鼓 また 呼んでくれないかなぁ。」
うーん シュっとしたまーくんに 低い声でプロポーズされると 断れない・・・・(笑)
そもそも まーくんが 提案するなんて 初めてだし。

パーティでも 今年のまーくんは ちょっと違う。

もともと無口で アウトドアも 劇もきらい?で 
めんどくせ〜とか 寝そべってることが多かったのだが
今年は 毎週 私の迎えを スタンバイして待ってるし なんだか すごく意欲的なんだ。

私はいつも 子どもたちとの話し合いを テープ起こしして 配っているが
無口なまーくんが なんだか堰を切ったように 軽口を叩いて 場をなごませているのに びっくりする。

たぶん よくも悪くも 場を支配してしまう りゅうきが アメリカへ行ってしまって
トッシィも 中学であまり 来られなくなった今年。

中1のあるとと 小6のまーくんと 小5のありさの スリートップで
誰も 大声出さないけど トラブルもない 
ローギヤだけど ほのぼの 居心地のよいパーティが 展開できている。 からなんだろう。
 
春から たくさんの 新メンバー 見学者が増えたけど
その ほのぼのした居心地のよさがよいのか 結局みんな いついてしまった。(笑) 

子どもの社会って ほんとに 植物の世界に似ている。
目立った花の すぐ足下に しっかり 生えている草があって
花がなくなると 下草が ぐんぐん 伸びてくる。
これって 大人がどうこうできるもんじゃない。 自然で 見事な交代劇。

実は まーくんとの 夜のドライブの土曜日まで
私は月曜日の夕方から どんどん熱が上がって 風邪喘息肺炎点滴の フルコース↓↓

1年に2回も 肺炎で点滴なんて 情けない。 
 夏の塩竈ワークショップの前みたいに 1週間熱が下がらず 1週間点滴なんてことになったらヤバイ。
回復悪いことも見越して水曜日には 医者に行き 土曜日のねもパは 最悪自主パもありと 
連絡メールだけ やっとのことで 回しておいた。

そしたらすぐに 中1のあるとから メールが来た。

 「 あらまあ! ねもさん お大事に!」 キュン♪

「だいぶよくなったから 土曜日にはなんとか行きたいけど 大声出ないから 仕切り頼むね。」

「りょーかい。 這いつくばってでも来てね(笑)」

「え? うざいから 来なくていいって言われるかと思った。」

「まさか(笑)」         キュン♪キュン♪

ほんと いいやつだな〜
オンボロなからだに 若い男の子の優しい言葉が 効く。

夏に お母さんが 1ヶ月半も 入院して 不在だった間も 
この テンパらない優しさと ローギヤな安心感で 弟と2人 見事に 夏休みを乗り切った。

秋は 郷土芸能研究会で 秋祭りで 太鼓を叩いたり 卓球部の試合があったりと 忙しくて疲れ気味。

「ねえ あると〜 がんばってよ〜」って 言ったら

「ねもっさん 僕 来てるんだよ」 

・・・・・・・ だよねぇ    ・・・・・・・・・・・・・・・・    二の句が継げなかった。

 なんだかな〜って へとへとする毎日でも 
こういう 若者たちに キュン♪となってるおかげで 進めるんだねぇ 私。
(男子にばっかりって また誰かさんに叱られそう・・・) 


そんな一人一人の 変化と対話が 私の人体交響。
人体交響劇の仕上がりは まあ いっか〜て 思っちゃうところが ダメなんだけどね・・・・・・

1月13日(日)オリンピック記念青少年総合センターカルチャー棟小ホールにて
ものがたり文化の会 第33回賢治童話 人体交響劇発表会
に 出演します! がんばろうね!

 


附記
メリークリスマス♪  楽しい時間を過ごせましたか。 

2012年も もうすぐ終わる。
秋以降は 老犬プリンの 寝たきりで 身動き取れなかったが
今年は 年始に 東北行くぞ〜!って 予定表に書いて アドバルーン打ち上げておいたら
7月に  塩竈ワークショップも ほんとに実現できたし!

(ちーくんの運転で 東北自動車道を走っている時も 胸がキュンとした)

石巻 東松島の小学校 図書館 14ヶ所に 宮沢賢治童話全集を お届けしたし
ねもパ20周年で なつかしい面々が集えたし
いつもの思いつきの割に みなさんのおかげで ちゃんと全部 実現できました〜〜!!
私の 思いつきに 巻き込まれた みなさま ご協力ありがとうございました〜〜!

来年も たくさんの キュン♪に 立ち会えることを楽しみに。
一人一人が 新しい展開 できますように! 


数年前の 胸キュン 初デートの記事  
川フェチ♪  http://kankarakan.jugem.jp/?eid=982

 

| がやがやがやがや | 22:33 | comments(2) | trackbacks(0) |

やっぱりカレー♪されどカレー 下北沢バンガロールの思い出

ねもとパ-ティのママさんたちは みなさんスーパーお料理名人♪ なので
持ち寄り料理をお願いすると あっという間に 
ピザ 揚げ餃子 鳥の煮込み かぼちゃのサラダ ムール貝のソテー アップルパイ スコーンと 
ほんとに豪華な料理が 並びます。 いつも ムチャぶり すみません! ごちそうさまです!

私は 毎日 老人向けの 茶色い煮物ばかり作っているので おしゃれなレパートリーはなくて
定番は やっぱり一度にたくさんまかなえる カレーと 野菜スープです。

発表会前の練習は さすがに 食べて終わり!になっちゃうと困るので
各自お弁当持参にしてるのですが
仕事帰りの 元祖白井組の若者たちが来てくれる日などは 朝から奮発して カレーを仕込みます。

といっても そんなマニアックなカレーではなく
バーモントや こくまろなどの 市販のカレールウを 複数使った 普通の おうちカレーです。

ちょっとした工夫は 材料を 炒める時に しょうがのすり下ろしと にんにくのすり下ろしを入れ
GABANの 20種類のスパイスを 振り入れながら 炒めることかな。



このスパイスセットが 買えなくて(カルディもデパ地下もないからね) しばらく 物足りないカレーだったのですが
先日 白井の遠山コーヒーで さとこちゃんに買ってきてもらいました。

ターメリック クミン コリアンダー チンピ フェネリーク フェンエル シナモン カエンペッパー ガーリックグラニュー ジンジャー ディル オールスパイス カルダモン クローブス スターアニス セイジ タイム ナツメグ ブラックペッパー ベイリーブス

市販のルウには もちろん これ以上のスパイスが入ってるのでしょうが
それぞれの香りをかぎながら スカボローフェアを口ずさんで(笑) 振り入れるのは
アロマテラピックで 楽しいですよ。
命のスープの記事で書きましたが だしと同様 やはり カレーも ソロよりハーモニー♪ です。


今日は 豚コマと 鳥の骨付きで。  子どもたちが大勢なので 仕上がってから 鶏肉は ほぐします。 
りんごのすり下ろしや ヨーグルト かぼちゃを あれば入れます。
(今回は 入れなかったたのですが かぼちゃは けっこう決め手です。)


それから これが私の裏技。 
チャツネの代わりに 梅シロップをつけた梅を 入れます。
 
この梅がない時は 梅干しを入れます。



カレーの決め手は 酸味と 甘み 

これは キムチにも言えますが 辛い料理は 酸味と甘みが 決め手だと 私は思っています。
辛さだけだと トゲトゲする。 だから かぼちゃと 梅を入れるんですね。 


梅は 鍋の中で こんなに ふくらんじゃうんですけどね。(笑) 

子どもたちには カレーをよそった時
梅が入ってたら 当たり! いいことあるよ♪ と 言ってあります。

(まーくんには ねもっさん カレーに梅干し入れるの やめてくんない? と不評ですが)

チョコレート インスタントコーヒー 味噌 オレンジジュースを
入れる人もいますよね〜。

我孫子名物 白樺派カレー
は 柳宗悦の奥さん 兼子さんが
バーナード・リーチに言われて 粒味噌を入れたカレーですよ。



さあ 大鍋いっぱいできました! めしあがれ〜〜

今日は 最近では 一番ナットクの味に 仕上がりました♪ 
甘さと酸味の バランスが グッドです。 やはり GABANのスパイスのおかげかな。
 (配達帰りの たまちゃん 過労でダウンしてる えりこに 食べさせたかったな〜 残念!)



カレーには こだわりがあるので ブログを始めた2007年から 毎年カレーの記事を書こうと 
記事のファイルに入れるのですが
発表会前と 暮れも押し詰まってくると それどころじゃなくなっちゃうので(笑) 
長くなっちゃうカレー談義は なぜか 毎年(5年も) オクラ入り! になってました。
 
今年はなぜか 気持ちに余裕があって (できてるわけじゃないんだけど)
ひさびさ 納得のいくカレーも出来たので  
今年こそ カレーの記事を書くぞ〜!と 写真も撮ってスタンバイ。

そういえば 私を育てた下北沢のカレー屋さん バンガロールのおじさんは お元気だろうか。
前から カレー作りの秘伝をインタビューしたかった。 明日電話してみよう♪  と思い立ったところ・・・・

なんと バンガロールのおじさんが 今年の1月に亡くなっていたと 喪中欠礼のハガキが 今週届きました。
がああああああん なぜか その人のことを思うと こういう勘が 当たってしまう私。(涙)
93才の 大往生だったようです。 おじさ〜〜ん!  


下北沢バンガロールは 以前 音楽の話をしよう♪ で 書きましたが
下北沢南口の階段を降りて 八坂神社へ向かう道
すぐを
ビルの中に入るような 袋小路の奥にあった 
3坪くらい? 3人くらい座れるカウンターと
テーブルが 2つだけの小さな小さなカレー屋さん。
今はもう ありません。

山登りと 奈良通いをしていた 大学生の頃
北中の同級生 ミッコの紹介で
旅費を稼ぐために アルバイトしていました。
おじさんおばさんに とてもかわいがっていただいて
新代田の ご自宅へ遊びに行ったこともありました。


私を育てたといっても 秘伝のカレーの作り方を 伝授してもらったわけではありません。
おいしいカレーを まかないで 毎晩 ごちそうになってただけです。

でもそのカレーのおいしいこと! 
チキンカレーが おいしいのですが、 それをベースに
ポークカレー ビーフカレー エビカレー 冬なら 牡蠣カレー 貝カレーもあり おいしかったな〜。

当時 ボルツカレーという チェーン展開の 辛さ何度を選べる辛いカレーが なぜか流行っていたのですが
(実は食べたことない) バンガロールのカレーは そんな刺激的なものではありません。 
甘みと酸味のバランスがちょうどいい 毎日食べても飽きないカレーなんです。
私に インプットされた おいしいカレー♪  は バンガロールのカレーがベースです。
(料理の腕は どんだけ おいしい料理をごちそうになったかの 経験値で決まる って思ってるので)

バンガロールのおじさん 似内重喜さんは 北海道出身で 
背の高い(マンガあぶさんに出てくる しゃくれあごの花くわえてる人か 阿藤快に似た感じ) もと国鉄マン。
脱サラ?上京して 女優岡田嘉子に似た ロシア人みたいに 口と目が大きい すてきな奥様と
小さなレストランを開業。

開店したばかりのある日  カウンターに座った男性が 厨房のおじさんの手つきをじろじろ見てるので
何か? と聞いたら ホテルオークラのシェフだったとか。(笑)
慣れない手つきが 心配だったのでしょうね。
以来 そのシェフに 色々教わりながら デミグラスソースなどの味を 育ててきたとか。 ほんとかな?

レバカツ チキンカツ エビフライ ハンバーグなどの メニューもあり 町の洋食屋さんって 感じ。
ファミレス チェーン店でない 個人の洋食屋があるって 幸せなことですよ。

餃子の皮に 挽肉を入れて ラザニアみたいに デミグラスソースか カレーソースで煮て
仕上げに生クリームをかける 洋風餃子も おいしかったな〜〜。

まだ 南口に 本多劇場ができる前の 下北沢。
すぐそばに ジャズ喫茶マサコがあったし
線路際の松山ビリヤードのお客への 出前も多かった。

北口の 屋台みたいな 市場へ 貝を買いに行ったりもしました。 
森鴎外の娘で作家の 森茉莉さんも おなべ持参でカレーを買いに来ました。

閉店した後 11時頃 私はまかないに いつも ポタージュスープに カレーをマーブルに流し込んだ(笑)
メニューにはない マーブルカレーを いただいてました。
バンガロールのポタージュスープは 当時の 私的ランキングで 仙台ホテルを従え ダントツ1位のおいしさ。
畳1畳もない おじさんとおばさんが立ったらおしまいの厨房で おじさんが ホワイトソースを
シノワとレードルで漉す手つきを 今でも 思い出します。

私は カウンターと厨房の入り口で 水を出したり 注文を取ったり
おじさんの後ろ姿を見ながら おばさんのよそったご飯を受け取って カウンター側に廻って カレーを出す。
 小田急線がつくたびに 会社帰りのサラリーマンや 東大の学生さんなど 常連のお客さんがやってくる。
ちょっとメタボな おばさんが おかえり〜と 母親のように 出迎える。 
一人暮らしの人には おうちご飯のような 暖かさだったことでしょう。

10歩で 店内のすべてのサービスができちゃうような空間で
私は 厨房の入り口の あの 立ち位置が ほんとに好きだった。

まずは しっかり食べさせること。 明日も生きて行くための基本を
私は 下北沢バンガロールと 奈良の日吉館で 学びました。

青山シーバードで スーさんと 鹿野寺村の ジョイントライブをした時
小さな厨房と カウンターの感じが バンガロールに似てる! って スーさんが言ってましたね!
(スーさんもヨンスンも 私の紹介でバンガロールでバイトしてたらしい。 私は忘れてたんですがね。 笑)

その後 ビルにするので改装中は 一時新宿中村屋近くのビルの2階で出し
下北沢に戻って しばらくやっていたのですが 何年だったのだろう。
おじさんおばさんも高齢だし バンガロールを閉めることになり 
おじさん愛用の フライパンや お皿 カトラリーセットを いただきました。
今でも 使っています!



おじさん おばさん! バンガロールのカレーの味には遠く及ばないけど
いつも あの味と 厨房のことを思い出して 私は 若者たちに カレーを食べさせてますよ!

されどカレー カレーは奥が深いです!



山と心もよう  http://kankarakan.jugem.jp/?eid=420

だしと野菜のハーモニー  http://kankarakan.jugem.jp/?eid=738



| おばんのお勝手 | 21:32 | comments(19) | trackbacks(0) |

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古谷田奈月 『ジュンのための6つの小曲』

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