2007.03.30 Friday
ワイルドキャット・キャンプ(報告)
行ってきたよ〜!足利ものがたり文化の会主催ワイルドキャット・キャンプ。
いや〜 楽しかったぁ♪♪
山山山に囲まれたダム上流の野外活動センターで、横須賀、調布、多摩、千葉、足利から集まった小学生からママさんまで70人。
野山や谷を走った、走った。遊んだ遊んだ遊んだ。ほんと、よくみんな動いたねえ。
毎日、これくらい、野山を走り回って遊べればいいのにね!
・・・雲からも風からも 透明な力が そのこどもに うつれ・・・
(宮沢賢治「あすこの田はねえ」)
予告されたとおり、山猫の注文が、多くて、凝ってて、みんな「めまいを起こして、しばらくうなって、それから泡を吐いて」しまうほどでしたよ(笑)
たとえば初日の山猫杯大運動会「作法の厳しい」スプーンレース。何が厳しいのかと思ったら、スプーンとボールをくじ引きで選ぶ。だからチームによって、ティースプーンにサッカーボールだったり、おたまにピンポンだったり、9チーム対抗で大騒ぎ。
2日目の「実に2400円の損害だ」ゲームは、地図を見ながら山猫からの指令に従って、キャンプ場から谷の川ベリまで、まず 指令のある場所を探すカードを見つけなくちゃいけない。カードには、次に行く場所を示すなぞなぞが書いてあって、それに従って注文の多い質問に答えて、クロスワードパズルを埋めなきゃいけない。たとえば「東京の大きな料理屋は、どこに少ないでしょう?」とか「壺のの中のクリームはなんのクリーム?」とかクロスワードを全部埋めたら、山猫からおやつをゲットできてみんな大満足。
地図もポスターも、9チームにそれぞれ10枚近くの司令書とクイズも全部リーダーたちの手作り。おまけに成金の紳士たちを体験させるため?ガマスとガバスという紙幣まで作って(ニセ金もあるんだよ。どれがニセ札かわかる?)こどもたちは、表現がうまくいくとガマス紙幣をゲットできるので、はりきることはりきること。いやぁ、よくここまでアホらしいことに精力をつぎ込む(笑) 山猫親分の子分たちの仕掛けは ハンパない!
あれだけ外で遊んだのに、劇作りもしっかりやって、最終日の午前中には3グループとも、自分たちで考えた『注文の多い料理店』の人体交響劇(からだだけで表現する)を、いい声と激しい動きで、堂々と発表した。どの子も、自分たちが意見を出し合って作った表現に満足して、顔がぴかぴか光ってたよ。
それにしても、知らないこどもたちを受け持って、朝の5時から夜中の12時すぎまで、プログラムや野外活動の進行や、食事や風呂の世話、加えてみんなに問いかけて、意見を引き出して、協働で賢治童話の人体交響劇を仕上げなければならない。高校生、大学生のリーダーたち(中学生もいた)すごいパワーだねえ!小学生の時は、まったくやらなくて、リーダーに迷惑ばかりかけていたような子が、見違えるようなお兄さんになってる。ちっともやってくれない小さい子に泣きそうになりながら、眠くてくたくたで倒れそうになりながら、グループのこどもたちに鍛えられていく。若者たちが、汗水流しながら、こどもたちと必死で向き合う姿を見るのは、この縦長年齢集団の活動を続けてきた私たち大人の、一番嬉しい瞬間だ。参加した大学生のコウちゃんがしみじみ言っていたように「やっぱり キャンプっていいな」って、毎年思う瞬間だ。
楽しい3日間をありがとう! 嬉しくって楽しくって、
「一ぺん紙くづのやうに」くしゃくしゃに「なった顔だけは、東京に帰っても、お湯にはひっても、もうもとのとほりになほりませんでしたよ(笑)
(「」内はすべて宮沢賢治童話『注文の多い料理店』より)