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BAR619  マスター・インタビュー♪

イベントなどでお世話になっている 千葉県柏市の BAR619の

マスター  蒲生俊郎さんに BAR619誕生までのお話を お聞きしました。

 

愛犬サニーちゃんと

 

 

  生い立ち
 

―― 基本的なことから伺いますね。マスター、お生まれは?

 

マスター 1966年6月19日 2才までは東京都滝野川にいました。

     父の実家がそこで、小さい頃は 飛鳥山公園で遊んでたとか 聞きました。

 

―― お店の由来、619ですね。俊郎さん、東京生まれなんですね。

   前に 戦国の武将、蒲生氏郷が祖先だと お聞きしたけど。

 

マスター うちは蒲生氏郷の流れを汲む 江戸時代の儒学者 蒲生君平(宇都宮)の 子孫だそうです。

     小学校6年に 千葉県柏市大津ヶ丘団地ができた時に引っ越してからは ずっと柏市民です。  

 

―― ご兄弟は?

 

マスター 6才下に弟がいます。

 

―― 弟の圭介さん(現ピラール店長)と6才も離れてるんですね。

   じゃあ、小さい時はあまり一緒に遊べなかったですね。

 

マスター そうね。高校のころは 家が僕の友だちの溜まり場みたいになってたから、

     おい、ジュース買って来い、とかラーメン作れ、とか、弟をパシリに使ってた。

 

―― 兄貴の権限が絶対みたいなところがあるんですね。 今でもありますか?

 

マスター あるかもしれない。(笑)

 

―― お父さんはどんな方ですか?

 

マスター 仕事一筋のまじめな人。鋳物関係の会社。

 

――   文字通り、堅そうですね。

     どうしてそこからバーのマスターが出てきたのでしょう? (笑)

 

マスター 母親の方でしょうね。

     おふくろの実家は 山口県柳井市で 町で初めての 洋食屋  梅園をやってましたから。

 

――   まあ、モダンですね。 お母さんはどんな方ですか?

 

マスター 父親と全然違う。フランスかぶれの映画好き。

     だから僕も 小さい頃からフランス映画ばかり見せられてました。

     

     おふくろは ジェラールフィリップが好きで、

     『赤と黒』とか画家モジリアニを描いた『モンパルナスの灯』とか、見せられたなぁ。

             

               小学生の頃は、夏休みは1ヶ月くらい 母親の実家がある 山口県柳井市の 従兄弟の家に預けられて

     毎日 海で泳いでた。 白壁の蔵のある町でいいところです。

 

――   だから俊郎さんは海が好きなんですね。 

 

 

 

 『カサブランカ』とバー・クール

 

 

――   中学、高校では何をやってましたか? 

 

マスター 中学はバレー部。うちの代は 僕1人しかいなかったんです。

     

     後輩はすごい強くて、そのうち2人は高校で全国大会まで行ったそうです。

     この前OB会で、蒲生先輩がやめないでバレー部を繋いでくれたから、全国大会に行けたって、

     すごい感謝されました。(笑) 

 

     高校ではサッカー部に入ったけど、自分がやりたかったポジションにつけず、すぐにやめました。

     でサーフィンと麻雀に明け暮れた。

 

――   高校でサーフィンと 麻雀って・・・大学生みたいですね。

    

マスター 大学でも一応サークルに入ったけど、幽霊サークルみたいなので、あまり活動してなかったな。

     サーフィンには 行きました。

     

     それで新橋のバーでバイトを始めたんです。

 

――   え? 展開早いですね。なんて店ですか?

 

マスター 覚えてないなあ・・・

 

――  どうしてそこの店に行ったんですか?

 

マスター いや、なんか募集を見て・・・ホステスさんもいるミニクラブに併設したバーで、

     いじわるなママがいて、細かいこと色々言うから、半年でやめました。

 

――  アハハ。すぐやめるんですね。でも大学1年生で 最初からバーでバイトなんて。

    俊郎青年が バーに惹かれた理由は 何なのでしょう?

 

マスター なんなんだろうね・・・。 映画『カサブランカ』を見たからかなぁ。

     アレ見て、バーはかっこいい!って思っちゃったんですね、きっと。(笑)

 

――  ハンフリー・ボガード扮するリックのバーですね。 かっこいいですよねぇ。

 

  映画『カサブランカ』より

 

 

マスター  あと、なんか本を読んだんだよなぁ・・銀座にクールってバーがあって、そこの人のことを書いた本。

      それでそのバー・クールに行ったんですよ。

 

――  え? 銀座のバーなんて 大学生が1人で行けるところなんですか? 誰かと一緒に?

 

マスター いや、1人で行った。怖いもの知らず、なんだよな。 2、3回クールに通いました。

 

(俊郎青年が読んだ本は 『銀座名バーテンダー物語―古川緑郎とバー・クールの昭和史』伊藤精介 晶文社 と思われる。

バー・クールは 戦後 バーテンダーがオーナーで始めた 日本で最初のバーだったようだ)

 

――  バー・クールの古川緑郎さんは 伝説の名バーテンダーだそうですよ。

    

    その古川緑郎さんに フラっと来た大学生が お酒を頼めるものなんですか? 

     何を頼んだのか、覚えてますか?

 

マスター 覚えてないけど セカンドのバーテンダーが作ってくれたんだと思う。 

     たぶん マティーニを頼んだと思う。 バーなら マティーニって思ってたんじゃないかな。

 

 

 

    パパ・ヘミングウェイと ジャズスポット・リー

 

 

マスター  浪人の頃だったか、柏のサンサン通り、今の河合塾の隣のビルの地下に、

     パパ・ヘミングウェイって バーができて、

      大学入ってから 「ここで働かせてください」って頼みに行きました。

     

     「おまえだけだぞ、募集もしてないのに来たやつは」ってオーナーの五木田源三さんに言われました。

     五木田さんは、「柏のアランドロン」って言われた すごいイケメンの方です。

 

      パパ・ヘミングウェイは 地下なんだけど 100人くらい入るホール。

      そのころは まだ新しい レストラン・バーで、昼はランチ、夜はディナーも食べられて

      女性や カップルにすごい人気でした。

      結婚式の 2次会も 多くて 流行ってましたよ。    

 

――   そこでバーテンダーの修行をしたんですか?

 

マスター  いや、最初はホールです。 バーテンダーは見様見真似でしたね。

      五木田さんが バーテンダーなので、おまえはそっちに興味があるみたいだなって

      少しずつやらせてくれたんです。

      

      このカクテルは これとこれを入れるとか 自分で調べて、

      もう1人いた先輩のバーテンダーのやるのを見たり、

      わからないことを聞いたり、自分で勉強していきました。

 

――    バーテンダーは 資格試験のようなものはないんですか。

      

マスター  ないです。 パパ・ヘミングウェイには 大学の後 週3日 1年半くらい通ったかな。

 

      そのうち 近くに ジャズスポットリーという ジャズ・バーができたというので 

      時々 飲みに行くようになりました。

      ある日 そこのオーナーが うちを手伝わないかって 声かけてくれて。

 

――  ヘッドハントされたんですね。ジャズスポット・リーの場所は どこですか?

 

マスター 今の619の場所。

 

――  え? 今の619の場所に 前は ジャズスポット・リーがあったということですか?

 

マスター そう。 あそこに ピアノがあって ジャズライブもやっていた。

 

――   え? あのスペースで ピアノが入るんですか?

 

マスター カウンターが奥のトイレの方に、今と直角の向きに小さくあって、階段降りたところにピアノがあったんです。

     だからライブができた。 月に 1回か2回ですけどね。

 

――   そうだったんですね。 

 

マスター ジャズスポットリーで 週6日 2年くらいバイトしたかな。

     そのうち 店長にならないかって 言われました。

     オーナーは不動産と兼業だったから 忙しかったんです。

 

――   大学生なのに 雇われ店長ってことですか?  俳優の向井理みたいですね。 

     就活はしなかったんですか?

 

マスター 就活しましたよ。 フランス映画社と広告代理店と 2つ内定ももらいました。

 

――   バブルで景気よかったんですね。 フランス映画社、いいじゃないですかぁ! 俊郎さん、映画好きだし。

 

マスター 卒業前に 広告代理店の忘年会に呼ばれて、みんなが酔って愚痴るの聞いて なんか違うなぁって・・

     就職はしなかった。

     

――   なんか違うなあって・・・(笑) まぁ、人間、体感が大事ですよね。

 

マスター で、ジャズスポットリーの 雇われ店長を 2年くらいやりました。

     

     その頃から、 将来は自分の店を持ちたいって言ってたので、

     オーナーから 「じゃあ、2年間ここでがんばったら やらせてやるよ」て言われました。

 

 

 BAR619

 

 

マスター ところがバブルが弾けて、オーナーも 本業が大変になっちゃって・・・

     店は いよいよ僕がやることになりました。 資金もかき集めて 大変でした。

   

――  わぁ、バブル崩壊! 最初から順風満帆じゃなかったんですね。

    

    それでも 1992年6月19日の誕生日に 619をオープンしたんですね。 俊郎さんは何才でしたか?

 

 

マスター 26才。

 

――  若い! 26才で自分の店が持てるって、すごいですよね。

    しかもバブル崩壊と同時期に!  いくらサーフィン好きでも 大波でしたね。

 

マスター でも 今のコロナの方が もっと 厳しいです。 

     あの頃は バブルの余韻というか 飲食業はまだ 人が来てましたら。

――  そうですか。 店の内装は自分で考えたんですか? このお店の内装、オシャレですよね。

    俊郎さん、さすがフランス映画育ち、若いのに落ち着いた雰囲気で センスがいいです! 

    何かモデルにしたお店があるんですか?

 

マスター 全部自分でオーダーしました。 麻布の ザ・バーって店に設計の人と行ったり、

     雑誌に載ってた 仙台のバーとかを 参考にしました。

     

     カウンターは ブビンガっていう南米の木を取り寄せました。

     内装工事してる 1ヶ月は 1人で マウイ島に行ってたんですけどね。(笑)

 

 

 

 

――  英子さんと結婚したのはいつですか?

 

マスター  1996年 30才の時。

 

――   出逢いは?

 

英子  そこは割愛で。(笑) でも最初に 619に連れて行ってもらった時、お客がいっぱいで溢れてて、

    すごく流行ってるんだなぁとびっくりしました。 センスがいい店で いいなと思いました。

 

――   619の印象が 結婚の 決め手だったんですね。(笑) お客さんは、どんな方が多いんですか。

 

マスター はじめは ジャズ・バーだった名残りで ジャズ好きが多かったけど、 今は カップルが多いかな。

 

――   静かだし 落ち着いて話せるから 若いカップルにお勧めですよね。 老夫婦にも お勧めです。

 

マスター 老夫婦は 今はなかなか 出かけないけどね。 

     昔は 終電終わってからも 近くのお店の人たちが 仕事終わりに 飲みに来てくれたり 

     けっこうあったんですけど 最近は 深夜は ほとんど来ないです。

 

  

   ピラール

 

 

――   姉妹店の ピラールも俊郎さんが作ったんですよね。 開店はいつですか?

 

マスター 2008年4月8日。 前からもう1軒出したいなと思ってたんですけど、

     柏の駅前物件って 空いた時にはもう決まってて なかなか出ないんですよ。

 

     でも619のすぐ裏、柏神社の前をたまたま歩いてたら、「空有り」 って出てたから、

     即日契約しました。 

     

     ピラールは、ヘミングウェイが好きだったカリブ海のイメージの カジュアルな雰囲気の立ち飲みバーです。

     弟の圭介にやってもらってますが、若い人が多いです。

 

――   ピラールって どんな意味ですか?

 

マスター キューバに住んでた ヘミングウェイが 持ってた 船の名前 ピラール号。 

 

――   まあ、船の名前! いいですねぇ。 俊郎さんは ヘミングウェイの作品では 何が好きですか?

 

マスター 『海流の中の島々』かな。 『老人と海』 も好きです。

 

 ヘミングウェイが好きだったという モヒート ライムを搾って、ソーダで割り、ミントを浮かべる。暑い日にお勧め。

 

    

 

――  もう1軒、柏駅の近くでやってたと 聞いたことがあります。

 

マスター 2011年にそごうデパートの近くに、

     メキシカン鉄板ダイニングの ドン・フリオをという店を出しました。

     

      311の震災直後で、 よくあんな時に出したもんです。

     

     地震前から銀行とずっと交渉してて、やっと決まって、

     もうすべてが動いてたから しょうがなくてオープンしたんですが・・・

     

     でも 震災から1ヶ月の4月オープンだったから、やっぱり時期が悪かったですね。

     色々重なって、半年で閉じました。

 

――   新しく店を出す時って、自分の中で ウォ〜 今だ! って高まってくるんですか?

 

マスター うん。

 

――  その勢いがすごいですよね。

    お店やめてサラリーマンになろうって思ったことはなかったんですか。

 

マスター 一回もない。

 

――   一回もない?  やっぱりバーが好きなんですね! 

     何度も大波になぎ倒されながらも 俊郎さん すごい!

 

マスター でも今回のコロナは 今までで最高にキツイです。 お客さんが 全然来ないんだもん。

     もうウツになっちゃうよ〜って思うけど、ならないからなぁ・・・(笑)       

      

     619はあと2年で30周年。

 

     同級生や 常連さんや みんなに応援してもらって 本当にありがたいです。

     なんとか コロナを乗り越えて このままずっと 619を 続けていきたいと思っています。 

 

 

      

 

  

柏駅から徒歩5分  柏神社近くの地下にあるBAR619

http://bar619.com/ 

マスターに会いに ぜひお出かけください。ノンアルカクテルもあります。
                                 

         

 

写真撮影 山田早代 松本友子  蒲生英子 

 
                              
 

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