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『ふたりのイーダ』 松谷みよ子

新木小学校で 朝自習の15分に 子どもたちに 本を読む ボランティアも もう10年以上続けているが
今年は2学期から 6年生に 松谷みよ子『ふたりのイーダ』を読んでいる。


子どもの本とはいえ、単行本で厚さ2、5センチ、210ページあるので、
飛ばし飛ばし 要所を読んでいくしかない。

6年生の本読みは 隔週で、3クラス巡回なので、
続きものを読む時は、前の回から1ヶ月間が空いてしまう。
子どもたちは 前回のストーリーを覚えているだろうか。

犬の散歩で 下校中の 男子数人と すれ違った時、
「あ ふたりのイーダのおばちゃんだ!」と
話しているのが聞こえて すごく嬉しかった♪

何年か前に読んだ時は さわりだけの紹介になったが、
今回は どうしても最後まで 読みたい。
3学期は 3クラス1巡と あと残り1回しかないので、
6年生の先生に お願い(ゴリ押し)して、 
最後の1回は 音楽室に移動して 3クラス合同で、読ませてもらうことにした。
それが 今朝 3月10日だ。







絵本ではないので 司修さんのさし絵を 大きく拡大して、
他のクラス担当のお母さんに 絵のめくりを 手伝ってもらって、
紙芝居のようにして 読んだ。 

「イナイ イナイ ドコニモイナイ」「イーダハキットカエッテクル」
帰ってこない 小さなイーダを 待ち続けて いつか歩き出してしまった
木彫りのイスに 出逢った 小学4年生の直樹。
何を言っても「イーダ!」と 言うことをきかないから イーダちゃんと呼んでる 
2才11ヶ月の妹 ゆう子。
その ゆう子を 「イーダガ カエッテキタ!」と 喜ぶ椅子。

「ゆう子は ぼくの妹だ! お母さんが出張の間だけ おじいちゃんの家に預けられているだけだ!
君が待っているイーダは 別の子だ!」と 直樹は 椅子に言うものの、  
ゆう子は まるで この空き家に 昔から住んでいたみたいに 
「ただいま〜」と上がって お椀を出して おままごとをしたり、
平気で 椅子に乗って お馬みたいに きゃっきゃ 跳ね回って 遊んでいる。
 
今日は 近所の りつ子お姉さんが カレンダー2605年 ○月6日 の謎を解いたところから 読み始めて 
広島のとうろう流しから 一気に イーダの謎へ。

まさか こんな結末だとは!と 先生方も びっくり。

ずいぶん はしょったけど やはり15分では 納まらず、 15分も延長してしまった。
(先生 授業に食い込んで ごめんなさい)
でも 謎が謎を呼ぶ ミステリーのような展開に 子どもたちは 食い入るように聞いてくれた。


最後に この絵本の
ピカっ ド〜ンの直後の 絵を
数枚 紹介した。



 『絵で読む広島の原爆』

 那須正幹 文 西村繁男 絵
 福音館



私の母も 長崎で 原爆の爆心地にあった工場で 働いていたが、
前の日に 足におできができて 疎開先に帰ったから 助かったことを話して、
右の絵本に出ていた 三菱兵器工場の写真と 私のおじが撮った 2年後の爆心地の写真を見て
もらった。  

『娘よ、ここが長崎です』  筒井茅乃 作 松岡政春 保田孝写真 くもん出版
                       
そしたら お手伝いをしてくれてた お母さんが(70代?)
自分が 熊本で小学生だったとき、長崎で被爆した子が2人 熊本に疎開してきて
髪の毛を 櫛でとかしたら 毛がごっそり抜けて、歯ぐきから血が出て
しばらくして 死んでしまって とても悲しかったことを 突然思い出して 話してくれました。

来週 卒業式を 迎える6年生に 贈る物語としては つらい話だが、
春休みにでも 自分で 読んでくれたら 嬉しい。

6年間 本を読んでくれた お礼にと 6年生全員で 卒業式に歌う 『巣立ちの歌』を 歌ってくれた。
合唱好きの 私は ひさびさに聞く 小学生のハーモニーに 胸がいっぱいになった。

6年生のみなさん、すばらしい歌声を ありがとう。 卒業おめでとう!
中学に行っても たくさんの物語と いい歌に 出逢ってくださいね。
 (先生方 貴重な時間を 割いていただき ありがとうございました。)


下の3冊の絵本も 紹介した。 大人の方も ぜひ 再読してください。

丸木俊 『ひろしまのピカ』 小峰書店                                                                                                                         
 『ピカドン』 丸木位里 俊 英・西訳付        

大道あや 『ヒロシマに原爆がおとされたとき』 編集協力 赤木
かん子 ポプラ社
 丸木位里の妹あやさんは60才で初めて絵筆を持つが
 原爆のことは 「とうてい描く気にならん」と言っていたが
 NHKのドキュメンタリーの撮影中に 描いたという。 

上の3冊は 埼玉県東松山市 原爆の図丸木美術館 HP↓ ショップから 買えます。
http://www.aya.or.jp/~marukimsn/index.htm

丸木美術館には、何枚もの 大きな屏風に描かれた 原爆の図が 展示されているので
いつか 家族で 見に行ってくださいねと 6年生にも お話しました。

ふたりのイーダ 前の紹介記事  http://kankarakan.jugem.jp/?eid=457


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